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うちの管理会社は、いまも国に登録されているか──無登録営業の疑いで送検された事案から、理事会が確かめること

国に登録せずマンション管理業務を行った疑いで、会社と当時の代表者が書類送検されました。発覚のきっかけは、受託先の組合の理事長による照会です。管理会社の登録を理事会が自分で調べる方法と、登録業者なら組合の手元にあるはずの書類の確かめ方を解説します。

2026年10月15日
約8分
コネルコネル(管理組合の相談コンシェルジュ)
うちの管理会社は、いまも国に登録されているか──無登録営業の疑いで送検された事案から、理事会が確かめること
目次
  1. 「マンション管理業者の登録」とは、何のことですか
  2. そもそも、うちの管理会社はいま登録されていますか
  3. では、いま何をすればよいのか
  4. よくある質問
  5. まとめ
  6. 出典

国に登録しないまま長年マンションの管理業務を行っていた疑いで、神奈川県の不動産会社と当時の社長が書類送検されたと、マンション管理新聞が報じました。会計から修繕の手配までほぼすべてを任せていた小さなマンションでは、順番で理事長になった人の在任中、総会では、収支報告の総額と領収証が合わないといった指摘が相次いでいました。管理組合が管理会社を替えることを決めたあと、その理事長が国にトラブルを相談した際に登録を照会し、確認できなかったことから明らかになったといいます。この記事は、その報道の内容をもとにしています。

「長く任せている会社だから」と、管理会社の登録を確かめたことがない理事会もあるかもしれません。けれど、登録は理事会が自分で調べられます。管理組合の相談コンシェルジュ、コネルです。

この記事で持ち帰ってほしいことは三つです。

  • 管理会社が国に登録されているかは、国土交通省の検索システムで商号から確かめられること
  • 登録は5年ごとの更新なので、契約したときではなく、いまも登録が続いているかを確かめること
  • 登録業者には契約前の説明や事業年度ごとの報告が義務づけられているので、その書類が組合の手元にあるかを照らし合わせること

登録の仕組みを表で確かめ、調べ方を見たうえで、理事会がいまやることを順に並べます。

「マンション管理業者の登録」とは、何のことですか

管理組合から三つの「基幹事務」をすべて含む管理の仕事を引き受け、業として行う事業者は、国土交通大臣の登録を受けなければなりません。三つとは、収入と支出の内容と金額を確定する「調定」、お金を受け払いする「出納」、専有部分を除くマンション(敷地や附属施設を含む)の維持・修繕に関する「企画」または「実施の調整」です。登録を受けてマンション管理業を営む事業者を、法律は「マンション管理業者」と呼びます。

登録業者には、組合に対していくつかの決まりがかかります。次の表は、法律の決まりを理事会が確かめる順に並べたもので、一つの公式な分類ではありません。「ひとことで言うと」の列は、コネルの補足です。

呼び方中身ひとことで言うと組合が受け取る・確かめるもの
登録(5年ごとに更新)登録の有効期間は5年で、続けるには所定の期間内に更新を申請する国の登録簿に登録されている状態(行政処分の有無は別に確かめる)重要事項説明書に書かれる登録番号と登録年月日
管理業務主任者試験に合格して登録を受け、主任者証の交付を受けた専任の主任者を、原則として事務所ごとに必要な数だけ置く法律で決められた説明、書面への記名、報告を受け持つ資格者説明や報告のときに示される管理業務主任者証
契約前の重要事項の説明新しく契約を結ぶときなどは、前もって説明会を開き、管理業務主任者が重要事項を説明する任せる条件を、前もって全員に知らせる手続き重要事項説明書(管理業務主任者の記名つき)
契約成立時の書面契約を結んだら、遅滞なく管理事務の内容や費用などを書いた書面を渡す合意した中身の控え契約成立時の書面(管理委託契約書が兼ねることがある。管理業務主任者の記名つき)
財産の分別管理修繕積立金などを、自社のお金や他の組合のお金と分けて管理する組合のお金を会社のお金と混ぜない決まり重要事項説明書に書かれた管理の方法
管理事務の報告事業年度が終わったら遅滞なく、管理業務主任者が理事長などの管理者に報告書を渡して説明する任せた仕事の、年度ごとの振り返り管理事務報告書

清掃や設備点検だけを受ける仕事は、この登録が要る管理業には当たりません。どこまで任せると登録の対象になるかは、管理会社から「会計」を外すと、何が変わるのかで整理しています。国の標準管理規約も、管理組合の業務をマンション管理業者などの第三者に委託できるとしています。

そもそも、うちの管理会社はいま登録されていますか

国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」にある「マンション管理業者」の検索で、だれでも確かめられます。商号や名称(カナか漢字)、登録番号、所在地(本店か事務所かと都道府県)から探せます。

検索で出てこなくても、すぐに無登録と決めつけないことが大切です。マンション管理業者の掲載情報は月1回の更新で、実態と少しずれることがあると、システム自体が断っています。また、期限内に更新を申請していれば、審査の結果が出るまでは前の登録が効力を持ちます。ただし、更新を申請中かどうかは、検索画面だけでは分かりません。出てこないときは、管理会社に登録番号や社名の変更の有無を文書で尋ねると同時に、管理会社の主たる事務所の所在地を受け持つ地方整備局等にも照会します。登録簿などの書類は閲覧もできるので、場所と手続きを管轄の機関に確かめます。

もう一つ見るのは、名前が合っているかです。契約書の相手方と、検索で出てくる商号が同じかを確かめます。グループ会社が受けている場合や、社名が変わっている場合があるからです。違っていれば、その理由を管理会社に尋ねます。

登録されていても、業務停止などの行政処分を受けていることはありえます。マンション管理業者の行政処分の情報は、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で別に調べられます。

では、いま何をすればよいのか

登録の確認と、法律で決められた書類の確認は、別の点検です。検索システムでは、いまの登録を確かめます。重要事項説明書や契約成立時の書面、管理事務報告書では、登録業者として必要な手続きが行われたかを確かめます。書類が見当たらないことだけで無登録とは判断できず、反対に、書類があってもいまの登録が有効とは限りません。

最初に書類を集めます。管理委託契約書など、契約を結んだときに受け取った書面、契約の前に配られた重要事項説明書、管理事務報告書です。理事会の引き継ぎファイルにない場合は、管理会社に写しを求めます。

次に、検索システムで登録を確かめます。重要事項説明書に書かれた登録番号や、契約書の相手方の商号で検索し、いまも載っているかを見ます。

そのうえで、書類を照らし合わせます。まず、重要事項説明書と契約成立時の書面に、管理業務主任者の記名があるかを見ます。次に、契約前の手続きを確かめます。新しく契約したときや、法律上「前と同じ条件」と扱われない変更をして更新したときは、契約の前に説明会が開かれたかを見ます。法律上「前と同じ条件」と扱われる更新では、説明会の代わりに、区分所有者全員に重要事項の書面が届き、原則として理事長などの管理者に管理業務主任者が説明したかを見ます。委託費を下げるだけの変更のように、中身が少し変わっても「前と同じ条件」に含まれる場合があります。ただし、管理計画の認定を受けたマンションでは、認定を受けた理事長などの「認定管理者等」が説明は要らないと示した場合、その認定管理者等に書面を渡すことで説明に代えられます。全員への書面の交付は、その場合も必要です。最後に、事業年度が終わったあと遅滞なく、理事長などの管理者が管理業務主任者から管理事務報告書を受け取り、説明を受けているかを確かめます。

報道の組合のように、収支の資料が合わないことが続くときは、登録の確認とは別の内部の点検として、理事会が通帳の記録や銀行の残高証明書を確かめます。会計担当や管理会社だけに任せず、監事など別の立場の人にも照らし合わせてもらいます。お金の確かめ方は、前の章で紹介した記事にまとめています。

登録が確かめられない、あるはずの書類が出てこないときは、管理会社に文書で説明を求め、地方整備局等にも確かめます。報道の事案も、理事長が国に相談したところから明らかになりました。

契約を続けるか、見直すかを考える段階では、専門家の意見が判断材料になります。管理会社との契約や組合の運営に詳しいマンション管理士などに、書類を見てもらう方法があります。

専門家を探す

決める役割も分けておきます。標準管理規約の例では、管理委託契約を結ぶことは総会の決議事項です。理事会は、登録と書類を確かめ、総会に出す案と資料を用意する立場です。契約の更新、変更、解約をどこで決めるかは、自分たちの規約と契約書で確かめます。

よくある質問

清掃だけを頼んでいる会社も、登録が要りますか

登録が要るかどうかは、会社ではなく、受ける仕事の中身で決まります。清掃や設備点検だけを受ける仕事は、この登録が要る管理業には当たりません。登録が要るのは、三つの基幹事務をすべて含む管理の仕事を受け、業として行う場合です。一部だけを任せる契約の扱いに迷うときは、地方整備局等に確かめます。

担当者が管理業務主任者でなくてもよいのですか

日ごろの窓口になる担当者が、全員管理業務主任者である必要はありません。法律で管理業務主任者が行うことになっている主な仕事は、重要事項の説明、法律で決められた書面への記名、管理事務の報告です。説明や報告の場では主任者証が示されるので、だれが主任者として出てきたかを確かめます。

登録が確認できなかったら、すぐに契約を解除すべきですか

まず事実を確かめます。掲載のずれや社名の変更など、検索だけでは分からない事情があることもあり、更新を申請中かどうかも検索画面では分かりません。管理会社に文書で尋ね、主たる事務所の所在地を受け持つ地方整備局等にも確かめたうえで、契約を続けるか、変えるか、解約するかの手続きを、自分たちの規約と契約書で確かめます。標準管理規約の例では、管理委託契約を結ぶことは総会の決議事項です。解約したあとに管理をどうするかも、あわせて考えておきます。

まとめ

  • 管理会社が国に登録されているかは、国土交通省の検索システムで商号から確かめられること
  • 登録は5年ごとの更新なので、契約したときではなく、いまも登録が続いているかを確かめること
  • 登録業者には契約前の説明や事業年度ごとの報告が義務づけられているので、その書類が組合の手元にあるかを照らし合わせること

長く任せている会社ほど、登録や書類を見直す機会は少なくなりがちです。理事の任期のうちに一度、契約書と検索システムを見比べ、手元の書類を確認して、しっかり取り組むことが大切です。

出典

制度・条件の確認日:2026-10-15

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記事で扱ったルールは、管理規約に書かれていて初めて総会で使えます。改正区分所有法(2026年4月1日施行)に合わせて、現行規約のどこを直すかを洗い出すところから始めます。

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管理組合の相談コンシェルジュ

管理組合を中心に、情報・ツール・専門家をつなぐ、管理コネクトの案内役です。 制度や実務をかみくだいて整理し、判断はみなさまと専門家に委ねます。 口ぐせは「いっしょに、よい答えを見つけよう」。

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