東京海上「住まいの保険」改定の衝撃:旧契約は「金の卵」、新契約は「実力主義」
「保険料が倍になった」「10年契約ができなくなった」——2020年代の複数回の改定でマンション保険は激変しました。東京海上日動の商品を例に、なぜ保険料が高騰したのか、そして管理組合がとるべき戦略を解説します。

目次
マンション管理組合の皆様、こんにちは。
「更新したら保険料が2倍になった」「10年契約ができなくなった」——最近、こんな声をよく耳にしませんか?
実は、マンション保険の世界では2020年代の複数回の改定で大激変が起きています。特に、改定前(2022年9月30日以前始期)に長期契約を結んだ管理組合は「金の卵」を持っている状態ですが、その契約が満期を迎えた時、衝撃的な現実に直面することになります。
今回は、東京海上日動の「マンション管理組合のための住まいの保険」を例に、何が変わったのか、そして管理組合がとるべき戦略を解説します。
マンション保険市場に何が起きたのか?
自然災害の激甚化が引き金に
2018年の台風21号(チェービー)、2019年の台風15号・19号による被害は、保険業界の想定を遥かに超えるものでした。これを受けて、損害保険料率算出機構(GIROJ)は2021年に参考純率を大幅に引き上げ(全国平均+10.9%)、かつ長期のリスク評価が困難になったとして、参考純率を適用できる期間を最長5年に短縮する旨を公表しました。
⚠️ 注意 GIROJが公表する「参考純率」は、各社の保険料算出の参考値です。実際の保険料改定率は各社の判断で異なります。また、GIROJが直接「保険期間」を決めているわけではなく、参考純率の適用可能期間を示したもので、これに連動して各社商品が最長5年に寄った、という経緯です。
その結果、以下の大きな変更が行われました。
| 項目 | 改定前(2020年代初頭まで) | 改定後(2022年10月頃〜) |
|---|---|---|
| 最長契約期間 | 10年 | 5年 |
| 保険料決定要因 | 築年数、構造、面積 | 事故件数(事故率)、築年数、構造 |
| 長期割引 | 長期係数による割引あり(割引幅は時期・商品で異なる) | 縮小(最長5年まで) |
「10年契約」の終焉
2022年10月1日以降始期の契約から、火災保険の最長契約期間は10年から5年へと短縮されました。これは単なる期間の短縮ではありません。
- 長期係数による割引の恩恵が薄れた
- 5年ごとに値上げリスクに晒される
- 予算の長期安定化が困難に
改定前(2022年9月30日以前始期)に10年契約を結んだ管理組合は、その契約が満期を迎えるまで、当時の条件が適用され続けます。だからこそ、この契約は「金の卵」なのです。
新旧商品の決定的な違い
東京海上日動の商品名は「マンション管理組合のための住まいの保険」ですが、これは「マンション総合保険」のペットネーム(愛称)です。なお、2020年12月31日以前に始期を迎えた契約は「新マンション総合保険」という名称で整理されています。法的な枠組みは同じでも、2020年代の複数回の改定を経て中身が大きく変わっています。
【旧商品の論理:「平均値主義」→からの変化】 従来は築年数や構造区分など、主に建物属性に基づく料率テーブルで設計される部分が大きく、管理組合側から見ると「同じ築年数なら概ね同じ条件」という印象を持ちやすい仕組みでした。
ただし、東京海上日動では2019年10月以降始期の契約から、過去の保険金支払事故件数に応じて保険料を割り引く「事故状況による割引」が導入されており、事故履歴の要素は段階的に取り込まれてきました。
【新商品の論理:「個別評価の強化」】 そのうえで、2022年10月以降は火災保険の最長契約期間が最長5年へ短縮され、更新サイクルが早まったことで、事故履歴や管理状況の影響を受けやすい構造が強まりました。
つまり、「事故履歴を見る/見ない」の二択というより、 ① 事故履歴の要素が導入され(例:2019年頃)、 ② 更新サイクル短縮や料率改定(例:2022年10月)で、その影響がより顕在化した ──と整理すると実態に即した説明になります。
旧契約を持つ管理組合がやるべきこと
1. 絶対に解約しない
改定前(2022年9月30日以前始期)の10年契約は「金の卵」です。些細な理由で解約してはいけません。
- 管理会社の変更
- 保険代理店の変更
これらがあっても、契約者変更の手続きで証券を維持し、満期まで完走しましょう。
2. 中途付帯(特約追加)は慎重に
契約期間中に特約を追加しようとすると、以下のリスクがあります:
- 追加特約だけ新料率(高い料率)が適用される
- 特約追加自体が断られ、契約全体の巻き直し(新契約への移行)を求められる
旧契約の優位性を守るために、本体契約には手を触れず、必要な補償は別途単独の保険(施設賠償責任保険など)で手当てする戦略が有効です。
3. 満期1年前から管理状況の改善を
満期が近づいている場合、直前では手遅れです。
満期1年前のアクション:
- 管理状況の見直しと改善計画の策定
- 事故リスクの削減対策を実施
- 給排水管の洗浄・点検
- 長期修繕計画の見直し
- 過去の事故要因の分析と対策
- 保険会社に管理改善の実績を示す準備
改定後の商品は管理実績が重視されるため、1年あれば一定の改善実績を作ることが可能です。
水濡れ損害の補償について
マンション保険で最も多い事故は「水濡れ」です。この水濡れ補償についても、改定により変更があります。
原因調査費用の変質
| 項目 | 改定前 | 改定後 |
|---|---|---|
| 原因調査費用 | 支払対象(一定の条件下) | 支払対象(約款上は1事故100万円限度で明記)※ただし、維持管理不備による事故は支払対象外となる可能性 |
| 配管修理費用 | 原則対象外(経年劣化等) | 原則対象外(経年劣化等) |
重要な誤解: 保険は「壊れた配管を直してくれる」わけではありません。保険がカバーするのは原則として「水濡れによる結果損害(壁紙や床等)や原因調査費用」であり、経年劣化による配管自体の交換・修理費は対象外となることが一般的です(ただし、事故の原因や状況によって扱いが異なる場合があります)。
配管の更新履歴が重視されるのは、この「保険でカバーできないリスク」を物理的に低減しているかを評価するためです。
まとめ:保険は「実力主義」の時代へ
東京海上日動の「住まいの保険」という名称には、深いメッセージが込められています。
それは、保険が「何もしなくても守ってくれるセーフティネット」から「適切に管理する者を支援するリスクヘッジツール」へと変貌したということです。
この動きは、2022年4月に施行された「マンション管理適正化法」の改正(管理計画認定制度)とも連動しています。国の政策も保険会社の商品設計も、管理状況に応じた評価・支援の方向に向かっていると言えるでしょう。
管理組合がとるべき行動:
- 旧契約は死守 — 満期まで絶対に解約しない
- 診断に早期着手 — 満期1年前から準備開始
- 管理品質の向上 — 評価を上げれば保険料は下がる
- 他社比較も検討 — 診断割引に依存しない商品との比較
「注記」を読み飛ばさず、来るべき満期に向けた準備を今から始めましょう。
詳細調査報告書を読む(専門家による網羅的分析)
東京海上日動「マンション管理組合のための住まいの保険」に関する包括的調査報告書:2020年改定を境界とした商品構造の変容と契約管理の実務的含意
1. 序論:マンション総合保険市場の構造転換と本報告書の目的
日本のマンション管理組合を取り巻くリスク環境は、過去10年間で劇的な変貌を遂げた。かつて「安定した長期契約」の代名詞であったマンション総合保険は、自然災害の甚大化、建物ストックの老朽化、そして国際的な再保険市場の硬化という三重の圧力により、根本的な構造改革を余儀なくされている。
本報告書は、業界最大手である東京海上日動火災保険株式会社(以下、東京海上日動)が提供する主力商品「マンション管理組合のための住まいの保険」(以下、現行商品または「住まいの保険」)について、その商品特性、契約構造、そして2020年代の改定を経た商品体系の変化を分析するものである。
特に、「2020年12月31日以前始期の『新マンション総合保険』」に関する注記(Note)は、単なる事務連絡の枠を超え、保険数理上のレジームチェンジ(体制転換)を示唆する極めて重要なシグナルです。
2. 商品名称の体系と「ペットネーム」戦略の解読
2.1 商品名称の整理
現在、東京海上日動が市場に展開している商品のマーケティング名称は「マンション管理組合のための住まいの保険」です。これは「マンション総合保険」のペットネーム(愛称)として位置づけられています。なお、2020年12月31日以前に始期を迎えた契約は「新マンション総合保険」という名称で整理されています。
2.2 「新」の定義と歴史的変遷
第1世代:マンション総合保険 1990年代まで主流であったこの商品は、基本的に火災保険に特約を付加する形式であり、補償の柔軟性に欠けていた。
第2世代:新マンション総合保険(〜2020年改定前) 「オールリスク対応」を謳い、水濡れ損害や賠償責任条項を包括的に組み込んだ商品。特に2010年代は、この枠組みで「築年数別料率」を適用しつつ、最長10年の長期契約が販売されていた。
第3世代:新マンション総合保険(2020年/2021年改定後)=「住まいの保険」 法的名称は据え置かれたまま、中身のリスク細分化モデルが刷新された。最大の特徴は、築年数依存からの脱却と「管理品質」への評価シフトである。
3. 2020年代の改定:市場の転換点
3.1 損害保険料率算出機構(GIROJ)による参考純率改定
日本の損害保険料率は、損害保険料率算出機構(GIROJ)が算出する「参考純率」を基準に各社が独自の付加保険料を乗せて決定される。
2018年の台風21号(チェービー)、2019年の台風15号(ファクサイ)・19号(ハギビス)による風水害の支払保険金は、過去の想定を遥かに超える規模となった。これを受け、GIROJは参考純率の大幅な引き上げを行い、同時に「長期契約のリスク」を再評価した。
3.2 10年契約の廃止と5年契約への短縮
改定前の「新マンション総合保険」における最大のメリットは、最長10年間の契約が可能であった点です。10年契約は、管理組合にとって長期的な予算の安定化をもたらし、保険会社にとっては顧客の囲い込みを意味しました。
しかし、気候変動による災害リスクの激甚化は、10年先の損害率を予測することを困難にしました。GIROJは2021年に「長期のリスク評価が困難」として参考純率を適用できる期間を最長5年に短縮する旨を公表し、これに連動して各社商品が最長5年に寄りました。結果として、2022年10月1日以降始期の契約から、火災保険の最長契約期間は実質的に10年から5年へと短縮されました。
この変更は単なる期間の短縮ではありません。10年契約では長期係数による割引が適用されていましたが(割引幅は時期・商品で異なります)、5年契約への移行により、この長期割引の恩恵が薄れるとともに、より短いサイクルで値上げリスクに晒される構造へと変化しました。
3.3 「注記」の存在理由:レガシー契約の管理
東京海上日動の商品資料に見られる「2020年12月31日以前始期の契約に関する注記」は、制度変更の過渡期における法的および実務的な整合性を保つための区分です。
具体的には、以下の法的原則に基づいている。
契約不遡及の原則: 改定前に締結された10年契約は、満期まで締結当時の約款と料率が適用されます。保険会社が一方的に「料率が上がったから追加徴収する」ことはできません。
異動時の制約: しかし、契約期間中に「補償額を増額したい」「特約を追加したい」といった変更(異動)を行う場合、どの時点の約款・料率を適用するかが問題となる。
4. 改定前後の商品構造比較
4.1 比較分析表:改定前 vs 改定後
| 比較項目 | 改定前(2020年代初頭まで) | 改定後(2022年10月頃〜) |
|---|---|---|
| 契約期間 | 最長10年 | 最長5年 |
| 保険料決定要因 | 築年数、構造級別、延床面積 | 事故履歴(事故率)、築年数、構造 |
| 水濡れ損害の補償 | 比較的包括的(原因調査費用等の包含) | 約款上は原因調査費用(100万円限度)明記、維持管理不備は免責の可能性 |
| 個人賠償責任包括特約 | 付帯容易(限度額無制限も可) | 付帯制限の強化、または単独契約への誘導(リスク細分化) |
| 地震保険 | 本体契約に準拠(最長5年更新) | 本体契約期間(最長5年)と同期 |
| 付帯サービス | 簡易的な相談サービス | 緊急対応サービス(水まわり、鍵等)の標準化・強化 |
4.2 事故状況による料率決定
改定後の商品の特徴は、事故履歴が保険料に影響を与える仕組みの導入です。
改定前の論理(平均値主義): 従来は、築年数が同じであれば、配管更新を行っているマンションも、メンテナンスしていないマンションも、基本的には同等の料率テーブルが適用されていました。
改定後の論理(個別評価主義): 東京海上日動では「事故状況による割引制度」が導入されています。この制度では、過去の保険金支払事故件数(事故率)に応じて保険料が割り引かれます。
- 経済的影響: 事故が少ないマンションは割引を受けられる一方、事故が多いマンションは保険料が上昇します
引受審査で求められ得る資料(実務): 割引制度の公式要件とは別に、更新時の引受審査では、長期修繕計画の有無、修繕積立金の積立状況、給排水管の更新・洗浄履歴などの資料提出を求められることがあります。これらは引受可否や条件設定に影響する場合があります
5. 「注記」が示唆する実務的影響とリスク要因
5.1 「みなし更新」の不可能性
注記は暗黙的に「現行契約の条件での単純更新は不可能である」ことを示しています。多くの管理組合役員は、満期が来た際に「前回と同じ条件で」と代理店に依頼する傾向があります。しかし、改定前の契約は、もはや存在しない料率テーブルに基づいているため、同一条件での見積もりはシステム上作成できません。
5.2 異動(中途変更)における「二重基準」の罠
契約期間中の変更(異動)に関する取り扱いは特に注意が必要である。例えば、2018年に始期を迎えた10年契約(2028年満期)において、2024年に「類焼損害特約」を追加したいと申し出たとする。この場合、以下の2つのパターンが考えられる。
特約のみ新料率適用: 本体契約は旧料率のまま維持されるが、追加する特約部分は2024年時点の料率(高い料率)が適用される。
追加不可: 当該特約が現行の商品規定と整合しない場合、追加そのものが断られる、もしくは契約全体の解約・新規巻き直し(現行商品への移行)を求められる。
5.3 個人賠償責任補償特約の包括契約に関する制約
改定前の商品では、管理組合が契約者となり、全区分所有者を被保険者とする「個人賠償責任補償特約(包括契約)」が安価に付帯できました。
しかし、近年の賠償意識の高まりと請求件数の増加により、この包括特約の損害率が悪化している。現行商品への移行時において、保険会社はこの特約の引き受けを拒否したり、免責金額を設定したり、あるいは保険金額の上限を設けるケースが増えている。
6. 水濡れ損害と配管リスク:新旧約款の深層分析
マンション総合保険における最大の事故要因は「水濡れ」である。東京海上日動の改定においても、この水濡れリスクの制御が主眼に置かれている。
6.1 「原因調査費用」の変質
水漏れが発生した場合、その原因が専有部分(個人の責任)にあるのか、共用部分(組合の責任)にあるのかを特定するための調査費用が発生する。
改定前の商品: 比較的柔軟に「水漏れ原因調査費用」が支払われる設計となっていました。
改定後の商品(住まいの保険): 約款上は原因調査費用(1事故100万円限度)の支払条項が明記されていますが、適切な維持管理が行われていない場合、調査費用が支払対象外となる可能性があります。
6.2 「給排水管修理費用」の除外と縮小
多くの管理組合が誤解している点として、「保険は壊れた配管そのものを直してくれる」という認識があるが、これは原則として誤りである。
保険は「水濡れによる結果損害(壁紙や家財)」を補償するものであり、原因となった配管自体の修理費は対象外である。東京海上日動の「診断サービス」において配管の更新履歴が重視されるのは、この「保険でカバーできないリスク」を物理的に低減しているかを査定するためである。
7. 管理組合がとるべき戦略と実務的対応
7.1 旧契約の「延命」戦略
現在、改定前(2022年9月30日以前始期)の10年契約を保有している場合、それは「金の卵」を保有しているに等しいと言えます。満期まで当時の条件が適用され続けるため、結果として現行水準より有利な保険料で継続できるケースがあるからです。
解約の回避: 些細な理由で解約し、新契約に切り替えることは厳に慎むべきである。管理会社の変更に伴い保険代理店を変更する場合でも、可能な限り「保険契約者変更請求書」等を用いて、現行の証券(旧契約)を維持したまま満期まで完走する方策をとるべきである。
中途付帯の慎重化: 特約の中途付帯は旧契約の優位性を崩すトリガーになり得る。必要な補償がある場合は、別途単独の保険で手当てできないか検討し、本体契約には手を触れない戦略が有効である。
7.2 管理状況改善への早期着手
満期が近づいている場合(例:2025年満期)、直前になって動き出すのでは手遅れです。
1年前のアクション: 満期の1年前には、管理状況の見直しと改善計画を策定すべきです。
評価向上のための改修: 保険料が高騰すると予測される場合、残りの1年間で「給排水管の洗浄」や「長期修繕計画の見直し」を実施し、満期時点で管理実績を示せるようにすることで、保険料の大幅な削減(抑制)が可能となります。
7.3 他社商品との比較検討
東京海上日動の「住まいの保険」は、事故が少ないマンション(優良物件)に対しては極めて競争力のある保険料を提示する一方、事故が多いマンションに対しては高額な料率設定となっています。
もし、事故が多い等の理由で保険料が高騰する場合(例:旧耐震基準で改修困難など)、事故履歴による料率差が小さい他社のマンション総合保険と比較検討することが、組合財政防衛の観点から不可欠となります。
8. 結論:名称変更に込められたメッセージの再解釈
東京海上日動の「マンション管理組合のための住まいの保険」という名称、および「2020年12月31日以前始期の『新マンション総合保険』」に対する注記の存在は、単なる商品改定以上の意味を持っています。
この動きは、2022年4月に施行された「マンション管理適正化法」の改正(管理計画認定制度)とも連動しています。国の政策も保険商品も、管理状況に応じた評価の方向に向かっています。
2020年代の改定を経て、保険は「何もしなくても守ってくれるセーフティネット」から、「適切に管理する者を支援するリスクヘッジツール」へと変貌しています。
「2020年12月31日以前始期の契約」に関する注記は、「改定前の低廉な保険料と包括的補償は契約期間満了をもって終了し、次期契約からは管理実績に応じたコスト負担になる」という制度変更を示しています。
補遺:データと詳細資料の分析
表:年代別・契約形態別リスク移転の構造
| 時代区分 | 商品の特徴 | リスクの所在 | 保険会社のスタンス | 契約者のメリット |
|---|---|---|---|---|
| 〜2010年 | マンション総合保険 | 保険会社が受容 | 包括的引受(丼勘定) | 保険料が安価、管理意識は希薄でも可 |
| 2010〜2022年頃 | 改定前 | 保険会社が受容 | 築年数区分による選別 | 10年固定が可能、災害リスクの転嫁が容易 |
| 2022年10月以降 | 改定後 | 管理組合へ移転 | 管理状況・事故状況による選別 | 管理良好なら割引、管理不良ならコスト増 |
用語解説:本報告書における重要概念
ペットネーム (Pet Name): 販売促進のために付けられた親しみやすい名称。約款上の名称と異なる場合が多い。本件では「住まいの保険」が該当。
始期 (Inception Date): 保険契約が開始される日。この日付時点での約款・料率が契約期間中(5年や10年)固定される。
異動 (Endorsement): 契約期間中に内容を変更すること。解約とは異なり、契約の同一性は保たれるが、適用料率のルールが複雑化する要因となる。
水濡れ原因調査費用 (Investigation Costs): 漏水事故において、どこから漏れているかを特定するための費用。壁や床の開口復旧費用を含む。近年、査定が最も厳格化している項目の一つ。
📌 参照資料:一次ソース(リンク集)
以下は本文の主張を裏付ける一次ソースです。
■ 損害保険料率算出機構(GIROJ):火災保険参考純率改定のご案内(2021年6月)
https://www.giroj.or.jp/ratemaking/fire/pdf/202105_announcement.pdf
■ 東京海上日動:火災保険(トータルアシスト住まいの保険)公式ページ
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/live/
■ 東京海上日動:事故状況による割引制度のご案内(2019年10月改定資料)
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/live/pdf/mansion_kaitei1910.pdf
■ 東京海上日動:マンション管理組合のための住まいの保険(約款・ご契約のしおり)
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/pdf/sumai_mnsn_yakkan_241001.pdf
■ 損保ジャパン:特約火災保険改定のご案内(2019年10月・長期係数の参考)
https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/kinsurance/fireinsurance/earthquake_announce/1910_tokuyakukasai_announce.ashx
管理規約の見直し
この判断を進めるとき、規約が旧法のままになっていませんか
修繕・お金・運営の判断は、最終的に総会決議と管理規約の条文で決まります。改正区分所有法(2026年4月1日施行)で決議要件や手続きが変わったため、規約側の確認も合わせて進めるのが安全です。
管理規約スタジオは、現行規約を取り込むと標準管理規約・改正法との差分を条文単位で洗い出し、新旧対照表と改正案を出力する実務者向けツールです(運営会社のサービス)。
管理規約スタジオを見るコネル
管理組合の相談コンシェルジュ
管理組合を中心に、情報・ツール・専門家をつなぐ、管理コネクトの案内役です。 制度や実務をかみくだいて整理し、判断はみなさまと専門家に委ねます。 口ぐせは「いっしょに、よい答えを見つけよう」。


